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山町筋の土蔵造りは、二階建、切妻造、平入、瓦葺の町家で、黒瓦葺きの屋根と大きな箱棟、黒漆喰塗りの外壁、2階窓に付けられた土扉など、重厚な外観をもつ反面、柱頭をアカンサスの葉などで装飾した鋳物の鉄柱、隣地境の レンガの防火壁など、華麗な装飾の中に洋風の意匠を取り入れていることなどが外観の特徴となっています。
内部は外観の重厚さとは対照的に、繊細な数寄屋風の仕上げとし、柱に四方柾の檜、天井には屋久杉など銘木をふんだんに使い、贅を凝らしています。
主屋と土蔵の間にある中庭は建物と見事に調和し、市街地にあって縁の多い静謐な空間をつくりだしています。
このように、土蔵造りの一つひとつが伝統的建造物として見事であるばかりでなく、それらが軒を連ねる景観は高岡商人の中心地として繁栄したこの地区ならではのもの。
また、町並みのなかに建つレンガ造りの銀行や洋風ファサードをもつ町家などが町並みに変化を与え、特色ある歴史的景観をよく伝えています。 |
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